2013年の相場もいよいよ終わりを迎えました。今年は、米国や日本など先進国株式市場が大幅上昇した一方で、中国株および新興国市場は災難続きで不調な展開が目立ったのではないでしょうか?さて、ここでの2014年の展望を見てみると、中国も概ね日本の投資機関と同じ予想をしている模様だ。
米国
2014年において、世界経済を牽引するのは引き続き米国と予想される。財政問題の解決および連邦準備理事会(FRB)による金融緩和の継続により、米国GDP成長率は2013年の1.6%から2014年には2.6%となる見通し。米国の雇用市場においても、2013年11月の失業率がすでに7%へと低下し、特に労働参加率が6年に渡る低下からついに終止符が打たれ、11月には63%の水準まで回復した。住宅市場や株式市場も好調で、消費力の増大が期待される。
欧州
2014年の欧州経済はゆったりと回復を継続する予想される。欧州債務危機後、EU・ユーロ圏における失業率は依然として高く、失業率12%の高水準は解決の要する問題である。
日本
2013年、日本では新首相登場後に実施された「アベノミクス」が効果現れ始め、日本の金融市場は大きく反応した。「アベノミクス」によって、短期的には景気の先行きが改善されたが、日本経済の復活はその構造改革にかかっており、長期的な成功を保障するものではない。2014年における日本のGDP成長率は2013よりもやや低下した1.2%が有力だと思われる。
翻訳出典=第一上海証券によるレポート
編集後記
「上がり続ける相場は存在しない」というのが世の常である。米国市場を例に取ると、4年のサイクルで好況と不況が交代すると言われている。08年リーマンショック以降、FRBによる3回に渡る量的緩和(QE1,QE2,QE3)によって支えられてきた米国市場は4年以上に渡り上昇相場が続いている。
著名投資家のジム・ロジャーズ氏は、今年米国は再び不況に陥ると予想したが、FRBの資産買取縮小の見送りにより、米国株は過去最高値を更新し、失業率の低下も見られたが、インフレ率は低いままで、経済成長のエンジンが見当たらないのも事実である。2014年では、FRBがいつ量的緩和縮小に踏み切るかが注目されるが、これだけ上昇した米国株はすでに割高感もあり、「暴騰相場は暴落しやすい」と言われるように、実態経済が伴わない異常な高騰相場は、わずかな悪材料でも反応しやすいものだ。だから、2014年の米国市場は、あえて天井掴みしにいくのではなく、警戒な目線で観察するのが良いだろう。
今年の日本市場に関しては、注目すべき点は円安にもかかわらず、貿易収支の赤字が拡大する一方であったこと。その内訳見ると、工業製品の逆輸入が増加している。このことは、日本では、すでに生産ラインの海外移転が進んでおり、円安では必ずしも利益を得る構造ではなくなってきていることを示す。政府の財政歳出が抑制されず、消費税増税も焼け石に水で、今度は円安の方向に投機マネーが向かうと思われる。円高を食い止めるにはお札を刷れば解決するが、円安を止めるのは逆に至難の技である。だから、「アベノミクス」は果たして吉と出るか凶と出るかはまだ未知数と言わざるをえない。
さて、いよいよ肝心な中国株はどうなる?!となるわけだが、今年はなんと言っても「三中全会」が開催され、習近平新政権の改革姿勢が打ち出された。「改革」とカッコ良く言っているが、実際は、「生産過剰な業界や不動産バブルを潰して、経済構造を再編して新たなに成長しましょう!」とのことを政府主導で実行したいことだ。しかし、雇用を守るために、「安定成長」と「改革促進」の両立を掲げる習指導部の曖昧な姿勢が、いまいち明確な成果が見えない原因となっていると思われる。実際、中国住宅市場バブルに歯止めはかからず、地方政府が次々と住宅価格抑制政策を打ち出しているにもかかわらず、北京上海などの大都市では、前年度比で20%以上という異常な上昇を記録している。この高騰する不動産市場はすでに中国政府がコントロール可能なレベルとは言えず、2014年には、不動産バブルの崩壊によって、中国経済はさらなる底に陥るが、そこから如何に改革して新たな成長軌道へ乗せられるかが焦点である。つまり、今のうちに「成長」と「改革」の両立などと言っている余裕はなく、一刻も早く不動産バブルを潰すのが最善策ではなかろうか。
正し、中国経済が不況に陥ることになるとしても、中国株に関しては、先進国と違って今年も低迷しており、中国の長期的な成長も見込む投資家の買い支えも期待されることから、大きく暴落する事態にはならないだろうし、割安な優良株に買いチャンスが到来するともいえる。
つまり、2014年は金融危機第2弾が登場する!と大手マスコミとは180度逆の予想させて頂くことにした。引き金は、中国不動産バブルの崩壊、日本国債の危機、米国債務問題の再燃などと、どこになるかは分からないが、中国株がさらに下落すれば、その底はいよいよ近づいていると見て良いではないか、逆に言えば、不動産バブルの崩壊および世界経済が2番底を迎えなければ、中国市場の強気相場はまだ始まっていないと見るべきである。
2013年はあと数日の取引日が残っているが、今年の中国株で儲かった方はキャッシュを持って、来年来るかもしれない底入れを狙い、損した方は、早く損切りしたと割り切りましょう!もちろん、中国株タイムズは来年もやります!
現在建設中である「上海センタービル」の完成予定図
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